MacでWindowsを使いたいとか、Linuxを使いたいとか、いにしえのmacOSを動かしたいとか、ワガママばかり言っているのはどこのどいつでしょうか。
というわけで、Appaleシリコン(M1, M2) Macで動作する仮想化ソフトの中で今注目すべき3つのソフトウェア UTM、VMware、Parallels を比較していきたいと思います。
Macで使える仮想化ソフト一覧
ソフトウェア名 | UTM | VMware Fusion Player | Parallels Desktop |
---|---|---|---|
バージョン | 4.0.9 | 13.0.0 | 18.1.0 Standard |
価格 | 無料 | 個人利用は無償 商用利用は17,985円〜 | 有料 10,400円〜 |
Intelチップ対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
Appleシリコン対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
インストールできる台数 | 無制限 | 無制限 | 1台 |
リソース割り当て | 無制限 | メモリ 128GB/vCPU 32個 | メモリ 8GB/vCPU 4個 |
Windowsインストールの手軽さ | まあまあ | 面倒 | 簡単 |
CPU性能 | 軽い | 軽い | 軽い |
グラフィック性能 | まあまあ | まあまあ | 良い |
ホストOSとゲストOSの連携 | クリップボード共有、共有フォルダ | なし | クリップボード共有、共有フォルダ、ファイルのドラッグ&ドロップ、Coherenceモード |
公式サイト | UTM | VMware Fusion Player | Parallels Desktop
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CPU性能とグラフィック性能
UTM | VMware Fusion Player | Parallels Desktop | |
---|---|---|---|
Windowsの起動時間 | 14秒 | 13秒 | 6秒 |
Cinebench (Multi Core) スコア | 1920 pts | 1949 pts | 1947 pts |
Cinebench (Single Core) スコア | 533 pts | 537 pts | 525 pts |
DQX ベンチマーク | 測定不能 | 測定不能 | とても快適 (スコア 8611) |
Windowsの起動時間はParallelsに軍配が上がりました。でもまぁ、十数秒で起動するならばみんな及第点ですよね。
ベンチマークソフト Cinebench のスコアは3つともほぼ同じでした。誤差の範囲ですね。CPU性能に差はありません。これは3つともmacOSに搭載されている仮想化技術を使っているためです。今後も差がつくことはないでしょう。
ドラゴンクエストXのベンチマークソフトが動作したのは Parallels だけでした。これは DirectX に対応しているのが Parallels だけだからと思われます。グラフィック性能は Parallels が頭一つ抜けているのではないでしょうか。なお、VMware は Intel Mac では DirectX に対応しています。
ベンチマークの数字というのは実際の細かな使い勝手をあらわせないので、私がこの3つを使ってみて感じた「軽快さ」を発表します。私の感覚を信じるかどうかはあなた次第です。
Parallels > VMware = UTM
今回紹介しない仮想化技術
- Boot Camp
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Intel Macで利用可能。AppleシリコンMacでは利用できないため、今後は消えてゆくのでしょう。
- VirtualBox
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Intel Macで利用可能。
AppleシリコンMacに対応する予定はないようです。Appleシリコンに対応したバージョンがリリースされました。今後に期待。 - CrossOver Mac / Wine
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Windows OS 不要でMac上でWindowsアプリを動かすことができます。仮想化ソフトに比べて動作するアプリが少ない、安定性が劣る。Windows OS のライセンスが不要なのはメリット。
仮想化ソフト別オススメポイント
UTM
お金は払いません(断言)というあなたにオススメします。
オープンソースで開発されている仮想化ソフトです。機能・性能はそれなりです。他の2つにない利点は、ホストと異なるアーキテクチャの仮想マシンをエミュレーションすることができるところです。例えば M1 Mac に Intel版Windows をインストールすることもできます。その場合動作は遅いです。でも、そういう用途ならば UTM 一択です。

VMware Fusion Player
今のところオススメできません。個人利用ならば無料で利用できますが、UTM よりも優れているところが何もありません(辛口)。
VMwareはITの仮想化市場で世界一のシェアを誇る製品です。が、Macのデスクトップ向け製品では Parallels に遅れを取っている感じです。サーバ向け製品に力を入れているようなので、Fusion にどれくらい力を入れてくれるのか不明です。Parallels に追いつくのは難しいし、UTM にすら追いつけないのかもしれません(辛口)。
大企業が開発したアプリを無料で利用できるというのが唯一の利点です(フォロー)。

Parallels Desktop
カネならいくらでも払うぜ(札束ペンペン)というあなたにオススメします。また、Windows でゲームをしたいあなたにとっても唯一の選択肢となります。
有料であるということを除けば、すべてにおいて最も優れているのではないでしょうか。リソースの割り当てもStandardエディションでは「メモリ 8GB/vCPU 4個」ですが、Pro/Business では「メモリ 128GB/vCPU 32個」ですからね。
なんといっても特筆すべきは、Windows のインストールの簡単さです。ワンクリックでダウンロードからインストールまで完了してしまいます。これって合法的なやり方なの?と心配になるほどです。
そして、Coherenceモード。Macのデスクトップ上にWindowsアプリのウインドウが開きます。きゃー、気持ち悪い。14日間無料でお試しできるので遊んでみてください。


でわでわ
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